【連載】持続化補助金を「経営の羅針盤」にする:第5回 採択後の判断と運用の進め方

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第4回までで、補助金申請における計画の立て方や、対象となる費目の考え方について整理してきました。採択通知を受け取った後は、いよいよ計画を実行に移すフェーズに入ります。

最終回となる今回は、採択後の事務負担を抑える工夫と、経営環境の変化に応じた判断のあり方、そして事務局との向き合い方について解説します。

目次

1. 実績報告の負担を抑えるための準備

補助金は、事業完了後に「実績報告書」を提出し、その内容が認められて初めて入金されます。この際、発注書や納品書、領収書、写真といった証拠書類を漏れなく整理しなければなりません。

実務上の負担を抑えるためには、申請時の費目選びに工夫が必要です。 例えば、広報費などは少額の支出が重なりやすく、その分だけ管理すべき書類が増え、報告時の事務負担が大きくなります。広報活動自体は事業に必要であっても、補助対象経費としては金額の大きい設備導入(機械装置等費)や外注費などに絞って計上しておくことで、後工程の事務作業を簡素化できます。

申請時点で「どの支出を補助対象にするか」を整理しておくことが、スムーズな運用につながります。

2. 事業実施の再検討と変更手続き

補助金の申請から採択公表までには一定の時間がかかります。その間に経営環境が変わり、計画当初に想定していた投資の価値が変わってしまうこともあります。

もし、実際に事業を始める段階で「この投資は今の自社にとって本当に必要か」と疑問を感じたならば、無理に実施せず、事業の取りやめを検討することも一つの判断です。 補助金が出るとはいえ、自己負担分は必ず発生します。収益や生産性向上に直結しない取り組みであれば、無理に進めるべきではありません。なお、事業の取りやめについては事業者の自己判断で行うことができます。

一方で、事業の内容を当初の計画から変更したい場合は、事前に事務局へ相談し、承認を得る必要があります。勝手な判断で進めると補助金が支払われないこともあるため、公募要領を確認の上、丁寧な手続きを心がけてください。

3. 補助金事務局との向き合い方

補助金の審査や報告の過程で、事務局から細かな修正指示や確認が入ることがあります。対応に手間取り、時にはストレスを感じる場面もあるかもしれません。

しかし、事務局の担当者はあくまで規定に則り、補助事業の事務処理を適切に行うために対応しています。決して事業者と対立する立場にあるのではなく、円滑な入金を支援する存在でもあります。

事務局側もルールに基づいて動いていることを理解し、歩み寄る姿勢でコミュニケーションを図るほうが、結果として事務手続きも円滑に進みます。分からないことがあれば、一人で悩まずに事務局へ確認し、指示に従って一つずつ進めていきましょう。

4. 結び:事業の継続性を目指して

全5回にわたってお届けしてきた本連載の目的は、補助金獲得そのものではなく、そのプロセスを通じて経営を整理し、自走する力を蓄えていただくことでした。

経営計画を自ら描き、地域の支援機関を味方につけ、必要な投資を選択する。この経験は、補助金の有無にかかわらず、今後の経営を支える基盤となります。

補助金を一つのきっかけとして、3年後、5年後の自社がどうありたいかを見据え、一歩ずつ着実な歩みを進めてください。FP Supportersは、皆様の「自走する経営」をこれからも支え続けてまいります。

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この記事を書いた人

多摩地域を中心に活動する中小企業診断士/FP1級技能士/プログラマーが経営する会社です。会社が本業に集中するための時間を生み出す、「すぐできDX」を推進しています。
経済産業省認定の経営革新等支援機関ですので、安心してご相談下さい。

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